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共同研究 mruby/c

島根大学総合理工学部との共同研究『組込み向けプログラミング言語「mruby/c」における調査研究』成果の公開

「mruby/c」を用いたセンサノード向けのライブラリ群の公開

しまねソフト研究開発センター(以下、「ITOC」)と、国立大学法人島根大学(以下、「島根大学」) の総合理工学部・神崎映光准教授は、平成30年度に共同研究契約を締結し、『組込み向けプログラミング言語「mruby/c」に関する調査研究』を行いました。
この度、その成果を公開いたします。

共同研究の題目

組込み向けプログラミング言語「mruby/c」に関する調査研究

共同研究の概要

組込み向けプログラミング言語「mruby/c」を用いたセンサノード実装の効率化を目指し、センサノード向けのライブラリ群の設計・実装を行いました。本ライブラリ群では、センサノードにおいてよく用いられるデバイスとの連携動作を記述するために必要な最低限の機能のみをマイクロコントローラに実装し、センサノードの動作については、これらの機能を用いて「mruby/c」で記述できる設計としています。

これによって、センサノードとしての機能を「mruby/c」を用いて容易に記述できるよう、デバイスドライバーとしての機能が切り分けられる設計となっております。また、無線通信や温度計測、温度変化検知機能をもつセンサノードを実装し、これらの機能が容易に記述できることを確認しました。

ITOCでは、上記成果物をもとに、より実用化を推進するため、システム全体の動作の安定性向上、リファクタリングを行い、GitHubに公開しました。

共同研究成果の公開

PSoC5LP用SPIインターフェイスの実装
https://github.com/mrubyc/dev/tree/master/PSoC5LP/spi

担当研究員からのコメント

しまねソフト研究開発センター 専門研究員 東 裕人

今回の共同研究により、これまでに実装していたI2C、UARTインタフェースに加え、SPIインタフェースも利用可能とすることで、センサノード実装時に利用できるデバイス(センシング・無線通信等)がさらに拡充することができました。これに伴い、mruby/cを用いたセンサノード実装の幅が拡がり、多様なIoTサービスの開発がサポート可能となります。

今後の展開として、これまでに実装したPSoC5LP向けの各インタフェースと同様の機能をもったインタフェースをEspressif社製のESP32向けにも実装し、公開を予定しています。ESP32については、Wi-FiおよびBluetoothを内蔵しており、低消費電力な上、安価に入手可能であるという特徴から、個人・趣味での利用を含め、急速に利用者数が増加しています。一方、M5Stackをはじめとした開発モジュールにも搭載されており、今後も利用者数が増加し続けることが期待されます。

このようなデバイスを対象にmruby/c向けのライブラリ・インタフェースを実装・公開することで、mruby/cを用いたセンサノード・センサネットワークの実装が草の根的に広く行われ、結果としてmruby/cのプレゼンス向上が期待できるものと考えています。

 問い合わせ先

公益財団法人しまね産業振興財団 しまねソフト研究開発センター(ITOC) 担当:徳田・渡部
〒690-0826 島根県松江市学園南1丁目2−1くにびきメッセ西棟4F
TEL:0852-61-2225 FAX: 0852-61-3322 itoc@s-itoc.jp

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