【調査報告】RTK測位によるドローンを用いた写真測量と3次元点群データの生成
RTK測位(RTK-GNSS)によるドローンを用いた写真測量と3次元点群データの生成の取り組みを紹介します。
RTK測位(RTK-GNSS)によるドローンを用いた写真測量と3次元点群データの生成の取り組みを紹介します。
しまねソフト研究開発センターでは、「ITOCminiLab」と称してドローンやXR技術を用いた機器等を整備、島根県内事業者と共同で利活用することで、新たな製品やサービス創出の支援をしています。その取り組みの一環として、今回はITOCminiLabのメンターである株式会社SWIFTによって、RTK測位(RTK-GNSS)によるドローンを用いた写真測量と3次元点群データの生成の取り組みを行いましたので、ご紹介します。
近年、i-ConstructionやBIM/CIMの取組によって3次元データを活用して建設・土木の様々な工程における効率化が推奨される中、国土交通省は2023年に全直轄事業でBIM/CIMを原則適用することを決定し、建設・土木業のデジタル化が加速しています。そのため、ドローンによる3次元データの取得や生成に向けた技術導入、3次元データ活用の必要性が高まっています。
そこで、島根県内の建物や構造物等に対してRTK測位(RTK-GNSS)によるドローンを用いて写真測量を行い、3次元点群データの生成・公開することによって、3次元データの活用可能性を検証するとともに利活用を促進することを目的としています。
今回、目的に沿って以下の内容に取り組みました。
旧JR三江線の「三江線鉄橋(第一江川橋梁)|美郷町」を対象として、RTK測位(ネットワーク型RTK-GNSS)によるドローンを用いた写真測量を実施しました。
写真測量によって測位したデータの3次元処理(SfM)を行い、3次元点群データの作成を行いました。
以下のとおり、RTK測位(ネットワーク型RTK-GNSS)によるドローンを用いた写真測量によって作成した3次元点群データを公開します。
実際に3次元点群データを用いて、構造物の「距離」「標高」「面積」「体積」等の測定が可能です。詳細はURLリンク先にある右側の操作メニューから選んでいただき、お試しください。
※3次元点群データの中心が下方に位置しているため、任意の位置で画面をドラッグしながら上下左右に動かしてください。
[URL]https://cloud.pix4d.com/dataset/845417/map?shareToken=f4bf8c8f-4cc4-47a5-8f71-cf01814b886a
[URL]https://cloud.pix4d.com/dataset/845102/map?shareToken=3753e913-6e5e-4045-a05f-df26010ac02d
今回、RTK測位によるドローンを用いた写真測量によって、3次元点群データの生成までを行いました。
これにより、今までは実際に現地へ赴いて目視で確認していた建築物や構造物であっても、RTK測位技術を有するドローンを用いた写真測量によって構造物の「距離」「標高」「面積」「体積」を測定することが可能となります。
また、その他にもインフラ維持管理に関する業務として、トンネルや橋梁の点検におけるICT活用の効率化が見込まれています。新たなテクノロジーによって測位技術も進化するとともに、ドローンという一つのツールによって様々な活用フィールドが広がると期待されています。
今回の取組で成果公開を行うことにより、皆様の事業における参考になるとともに、新たな取組の一助となれば幸いです。
* 本内容に掲載されている情報は2021年4月末時点のものです。
本レポートに関する詳細な内容について、お問合せがありましたら下記へご連絡下さい。
公益財団法人しまね産業振興財団
しまねソフト研究開発センター(ITOC)
担当:渡部
Phone:0852-61-2225
Email:itoc@s-itoc.jp